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●ストールの起源とは●
ファッションアイテムとして、また防寒具としても人気の高いストールですが、その起源はご存知でしょうか。ストールの起源は諸説ありますが、カトリックの聖職者が使用したものに由来するという説が有力です。ミサなどの風景を思い浮かべてください。神父の胸に光る十字架や、ローブなどの特徴的な装束とともに、祭服の上から首に掛けられた長い布を思い出しませんか?この首に掛けられた布を「ストラ」と呼びます。ストラは防寒用ではなく、司祭の権限を象徴するもとして身につけられていたようで、多種多彩な装飾が施されていたそうです。もちろん、装飾の意味合いも大きかったのでしょう。
ストラは、現在のストールに比べるとかなり細めで、マフラーに近い形状をしています。丈は膝より下か、もしくは床に着くほど長く、活動的なシーンには向きません。そのためか、ミサの間多くの動作をせねばならない助祭の男性は、ストラを首から垂らすのではなく斜めに掛けるなど、その掛けかたにもさまざまな様式があったようです。
ストラがどのような経路で一般の私たちの生活に取り入れられたのかは定かではありません。
しかし、ストラが司祭職の象徴であったことを考えると、一般の人々が容易にまねをするとは考えづらい話です。
そこで、ストールの起源を、古代ローマの衣服であるとする説もあります。
●古代ローマのストラ●
古代ローマでは、現在のチュニックの原型ともいわれるトゥニカを、下着として着用していました。これは羊毛などを素材とし、男女の区別なしに利用される衣服で、家庭では上着とされることもありました。そして女性は、このトゥニカの上に「ストラ」という上衣を着用し、ベルトで胸の下と腰を締めていたのです。長さはくるぶしほどまであり、素材はウールのほか、絹や麻などが使用されていました。
しかし古代ローマのストラは、カトリックの儀式用ストラに比べると格段に機能的といえるでしょう。なにしろ防寒と装飾の、両方の目的を兼ねているのですから。
現代のストールも、おもに防寒と装飾のために利用されています。着用者の地位や肩書きを示す目的で用いられることはほぼありません。そう考えると、古代ローマのストラを起源とする説も説得力がありますね。
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